ファイルの整理をしていているときや、何かの拍子で大切なデータが消えてしまった・・・。
そんな経験ありませんか?
そういった局面に遭遇した場合、すぐさまデータ復元業者に頼むか、自分でファイル復旧ソフトを利用する、といった2通りの方法でデータを復活させることが出来る場合があります。
しかし、どんな状況でもデータが復元できるということは残念ながらありません。データの復旧には消えてしまってから、いかに適切な対応をすることができるのでデータが回復する可能性が大幅に上昇します。
今回は、そういった個人で使うことの出来るデータ復元ソフトの中でも、屈指の検出率と復旧率を誇る「EaseUS Data Recovery Wizard」を使います。削除してしまったデータを実際にどれほど回復させることができるのか、使い方を説明しながら徹底的に検証していきたいと思います。
検証道具
ノートPC(Windows10)
USBメモリー(Sドライブ)
EaseUS Data Recovery Wizard Professional 11.9
ファイルの復元方法・検証
早速検証!まずは画像ファイル14個
始めは、きちんと復元されるのかどうかの小手調べ!
ということでまず .jpg と .png 2つの種類の画像ファイルを合計14個(Sドライブ直下:6個、Folder内:4個、新しいフォルダー内:4個)をSドライブに保存します。
そして削除・・・
今回利用するドライブはUSBメモリーに割り当てたSドライブのため、削除したデータはゴミ箱へは移動せずにそのまま削除されます。この状態になると、ファイル復旧ソフト等の特別な物を使わない限り、削除してしまったデータは戻ってきません。
では先ほど削除したデータを復活させるために、「EaseUS Data Recovery Wizard Professional 11.9」(以下Data Recovery Wizard)を起動してみましょう。
Data Recovery Wizard起動後、下の画像に示してあるように、復元可能なファイルを見つけるための「スキャン」を行なうディスク(ドライブ)を選びましょう。
今回はボリュームという名前のSドライブなので下線と矢印で示す場所をダブルクリックすればSドライブのスキャンが始まります。
一瞬でクイックスキャンが終わり・・・
ディープスキャンもあっという間に終わりました!
おぉ凄い! 削除した全てのファイルがスキャンされている!
(ちなみにスキャン結果にて表示されている「Other lost files」と「System Volume Information」ですが、簡単に説明すると「Other lost files」はData Recovery Wizardが追加しているフォルダーで、「System Volume Information」はWindowsが追加しているフォルダーです)
それではスキャンして見つかった全てのファイルを復旧させていきましょう。
復元を行なう際はまず、復元を行ないたいファイルやフォルダーの右横にチェックをつけてください。
また、スキャンに成功した全てのファイルとフォルダーを復元させるときは「名前」の横のチェックボックスにチェックをつけましょう。現在見ているフォルダー内全てのファイルとフォルダーが一括でチェックされます。
復元を行ないたいファイルやフォルダーの右横にチェックが終わったら、矢印で示しているリカバリーと書いてあるボタンをクリックしてください。
ファイルの名前を忘れてしまった時等は、Data Recovery Wizardにはプレビュー機能があるので中身を確認することもできます!(スキャン中も可能)
すると、チェックをつけたファイルとフォルダーを復元させるフォルダーを選択することになります。
フォルダーを選択後、OKをクリックしましょう。
ここで必ず注意して欲しいのは、絶対に先ほどスキャンしたドライブ(今回だとSドライブ)を選んではいけないことです。
この操作をしてしまうと、せっかく復元が可能だったファイルが復元直前で破損してしまい、結果復元に失敗してしまうことがあります。
データを元のドライブに戻したい際は、必ず全ての復元が終わってから自分でフォルダーを移動させてください。
すると復元したファイルやフォルダーが入ったフォルダーが自動で開いてくれます。
ディープスキャン結果を開き・・・
さらに出てきたフォルダーを開きます。
やっと復元したフォルダーにたどり着きました!
Folderや新しいフォルダーの中のデータだけではなく、フォルダーの名前もしっかりと復元されている点が素晴らしいですね。
復元されたファイルを確認した結果、全てのファイルの詳細情報にいたるまで再現されていたので本当に驚きました。
本気を出してファイルの階層を分けて350個のファイルをスキャン
次はさらに難易度を上げてファイルの階層を深くして350ものファイルをスキャンしていきます。
今回復元させたいフォルダーの構成は Sドライブ → Saved Pictures → フォルダ1 → フォルダ2 → (中略) → フォルダ6 のように7つの階層にそれぞれ50ずつ jpg ファイルを置いています。
(先ほどスキャンしたSドライブを完全フォーマットしてから検証しています)
一番始めのフォルダ
最後のフォルダ
それでは、ファイルを削除して先ほどと同じ手順でData Recovery Wizard でスキャンしていきます。
では、スキャンの結果は・・・
スキャンの開始から1分5秒でディープスキャンが終了しました。
なんと今回も全てのファイルのスキャンの成功です!
他のファイル復元ソフトではうまくいかない場合もあるので驚きの結果ですね。
また、今回のように復元したいファイルが写真ファイルのみの場合は赤丸で囲んでいる部分をクリックすると写真ファイルのみが一覧表示されます。他のファイルのボタンもあるので、ぜひ試して見てください。
その後、先ほどと同じようにリカバリーを行なっていきました。
こちらもファイルの中身や名前だけでなく、階層、日付までしっかり復元がされています!
350ものファイルが全て復元されたこの結果から、Data Recovery Wizardはかなり実用的に扱うことの出来るデータ復旧ソフトですね。
比較的簡単な手順でファイルの復元が出来るのでパソコンに余り詳しくない方でも簡単に扱うことが出来ます。
その他のファイル形式の復元
もちろん画像ファイルだけではなく、あらゆるファイルを復元することが出来ます。
今回は私がピックアップした15種類のファイルを復元していきます。(exeファイルのアイコンは塗りつぶしています)
削除して・・・
スキャン終了後の画像です。
今回はディープスキャン終了まで1分13秒かかりました。さすがの高速スキャンです。
リカバリー結果も全てのファイルが復元されています。ただし今回は3つのファイルの名前が破損してしまっています。(中身は問題なし)
今回ピックアップしたファイル以外の形式でも問題なく復旧させることができるので安心です!
注意!
今回はUSBメモリーという容量が少ないドライブでのスキャンだったためあまり時間がかかりませんでしたが、HDDなど大容量なストレージに関しては数時間かかることがあります。
また、EaseUS Data Recovery Wizardは優れたファイル復元ソフトではありますが、パソコンの仕組みの問題でどうしても復旧ができなくなってしまう状況があります。
それは、
- 消去されたデータが保存された領域にその他のデータを保存する
- 完全なフォーマットをしてデータを削除した
の2つです。
特に、1つ目ですが消去されたファイルが保存されていたドライブにデータを保存することで起きてしまう可能性がとても高いです。
データが消えていると気づいたら、SDカードやUSBメモリー、外付けHDDなど取り出せるストレージの場合はすぐに取り出し、復旧ソフトを利用するまでパソコンに接続しないようにしましょう。
まとめ
超強力なファイル復元ソフトの紹介・レビューでした。
ファイルの復旧というのは、削除してからの時間が早いほど復旧する可能性が増すのもの。無料版をインストールして事前の対策を打っておくといいかもしれません。
今回はUSBメモリーのみの検証でしたが、内蔵ドライブや外付けHDD・SSD、SDカード等々多くのストレージに対応しているので安心して使うことができますね。
今回紹介したファイル復元ソフト「EaseUS Data Recovery Wizard」は下のリンクからダウンロードをすることができます。